はんとうめいの うしろすがた
やることが多くてひたすらバタバタしている。
バタバタするのは好きでないがしかたない。
とにかくたまりにたまった作業をベルトコンベヤー式に目の前にきたものから済ませてゆく。
おとといくらいから
仕事をリスト化したりがやっとできるようになってきた。
気分が落ち込んでいても仕事はできるのだけれど
やはり整理してものごとを考えられなくなる。
今は気持が落ち着いているというか、冷えて固まってきた感じ。
孤独。淋しいはずだが、今はもうあまり感じない。
心が身体ととても離れた場所に行ってしまった気がする。
物語の中にいる時にだけ、私の心は戻ってくる。
かりそめのひととき。
芝居に逃避している、というわけでもなく、現実世界での私はいつも留守なのだ。不在。空っぽ。
芝居が終わる瞬間、ときどき、私は私の後姿に「どこにも行かないで」と小さな声で叫ぶ。
しかし、後姿はすぐに半透明に変わり、ふと飛び去ってしまう。
うすみどりいろの蜻蛉のように。
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