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なみだは すぐに かんそうする

公演が終わった。

私にとってはいろいろな発見のある舞台だった。

これまでこんなに自分の心理を投影した作品を書いたことはない気がする。

書いている時は気付かなかったが、こうして上演してみると

それを痛いほどに感じた。

表現として成功か失敗か分からないが

今の私にはとてもふさわしい舞台になったと思う。

その意味では満足している。表現者としてではなく、いち個人として。

表現者としてはダメかもしれない。舞台を自己実現の場にしてはいけない。そんなまがまがしい目的で舞台を汚してはならない。

でも今回はいち個人としての感覚も、持ち続けていたかった。

舞台のセットも、役者の表情も、光の色も、全部いち個人として、覚えておきたいと思った。

覚えておこうとすると、涙が出て困った。

頬をつたう涙は舞台の乾燥した空気ですぐに蒸発した。

暗転とともに消えてしまう、私の物語の世界のように。

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