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がんこ な ちゃれんじゃー

小さな同居人は美味しい食パンが好きだ。

パン屋さんで買うちょっと高い食パン。

しかも買いたてが好き。

「パン好きだね」と言ったら

「パン……」と答えた。

パン、ラブなのだ。

愛しているものを見る時、同居人の目つきはまったく違っている。

熱っぽくて、粘っこい。

滑車のついた小さな椅子の上に立ち上がってポーズを取る。

バランスを取りながらなので、得意満面である。

ちょっと危ない。

特別な低い椅子だからたとえ転んでもたいしたことはないが、やはりヒヤヒヤする。

できればやめて欲しいのだが、ダメと言うと、

意地になってもっと難しくて危険なことに挑戦するのが常だ。

何故か、ダメと言われるのが好きみたいだ。

ダメだしされると喜ぶ役者みたいで、なんかイヤだなあ。もう。

だからとにかくダメとは言えない。

仕方ないから、椅子が動くと危ない、ということを分かってもらうために、

椅子を押さえてあげないことにする。

椅子が滑り出したら手を出せるよう、神経を研ぎ澄ませる。

怖い思いをしたら、きっと自分からチャレンジを止めるだろう。

しかし私がいくら構えてみても、

敵はバランスを取るのが上手でなかなか椅子は滑らない。

困った。

どうしたらやめてもらえるだろう。

小さい頃はこんなにチャレンジャーなのに、

人はいつから挑戦することをやめるのかな。

私の隣で眠っている、この頑固な挑戦者を、少し見習いたい。

うん。

挑戦しよう。

とりあえず今やってること。

舞台で。

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