小さな同居人は、「きょうは さむいからね まま おぼうし かぶった?」などと言ってくる。
言うことだけ聞いていると、ほんとにもう、赤ちゃんじゃないんだね。
ご飯の時、ぬいぐるみの台詞をいちいち指定してくる。
「あ~ん、たべたいよう~って」とくまのぬいぐるみを指してプロンプを入れる。
私の役割はいつからか、ぬいぐるみを操って、小さな同居人の考えた台詞を言うことになってしまった。
「ほら、これ食べて」と小さな同居人はフォークでブロッコリーをくまに差し出して満足そう。そして「まだあるからね。ね、泣かないで」とくまをなぐさめたあと、また私にプロンプ。
「あ~ん。まま どこにいるの?」
「ああはい」と私。「(くまを操って)あああ~ん、まま どこにいるの?」
小さな同居人は、「ままは おやまに いるのよ すぐくるからね だいじょぶよ」とまた上から目線でくまをなぐさめる。
という感じ。
私はご飯を食べているのか、人形操演をやっているのか、さっぱり分からない。
ほんとにすごく大変だ。
しかし今は小さな同居人をきちんと食事させるための方法がない……。
ここ二ヶ月くらいで、絵本がものすごく好きになった。
立原えりかの「青い鳥」が好きなようだ。
おばあさんが訪ねてくるところの台詞「こんばんは、ごめんください」と
思い出の国を出たとたん「あおいとりはまっくろになってしまいました」という箇所を
繰り返し言っていっている。
何故?
一人掛けのソファに二人でぎゅうぎゅうになって座って、
みかんを食べながら青い鳥を読むのが毎日の日課だ。
そういえば、このまえの夜、煮物をワニのぬいぐるみに差し出しながら「あじがしみてるでしょ?ね?」と言っていた。
保育園でも先生に「ブリ大根美味しい?」と訊かれて「あじがしみてるね」と答え、爆笑のうずになったらしい。
どこで覚えたんだ?そんな言葉。
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