すきなものが たくさん
試験で弾く曲を探して動画サイトでいろいろ聴き漁っていたら
そのうちに用向きは忘れてしまい、
キーシンの演奏にはまる。
特にベートーベンが素晴らしいと思った。
今度、CDを買ってみようと思った。
学校での空き時間は、ほぼすべてピアノを弾いている。
レッスンでやらなければならない弾き歌いの他、
ノクターン、それにソナタ集からいくつか。
ボロボロのソナタ集は、10歳くらいの頃使っていたもの。
もちろん全音の青いやつ。
思うように弾けなくてあまりにも頭にきた私は、あるページをちぎって、ベランダから投げ捨てた。
音符の紙吹雪。
ひらひらと、庭の芝生に舞い落ちたっけ。
親にばれないように、あとで拾っておいた。
最近見返して笑ってしまった。
私がちぎったのは、まったく弾いていない曲のページだった。
たぶん、弾く曲だと譜面なくなると困るから、そういうページを探して破ったのだろう。
小さな同居人のお店屋さんごっこ。
折り紙で作ったカエルをテーブルにならべて
「なにがいいでっかぁ?」と声を張り上げる。
「まま、おきゃくさん で きて」と言うので
お客になって、店に行ってみた。
「どっちがいいでっか?」
何故関西弁なのだ?と思いながら、薄紫色の折り紙を指差す。
「これはだめ。〇〇(自分の名前)のだから」
ええ?
じゃあどっちがいい?と訊く前に、自分用に取っておけばいいのに。
「自分のを店頭に並べると、お客さんが欲しがるし、売らなくちゃいけなくなるよ」と話すと、
ごそっとお気に入りの折り紙をどけた。
残ったのは灰色のカエルだけ。
むう。欲張りだなあ。
でも、好きなもの、欲しいものがたくさんあるのは、素敵だね。
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